幻想研の100冊以降<第1回>

どうにかこうにか大学の始まりも近づいてきて、幻想研でも新入生歓迎用特設ページってのを作りました(樫屋くんありがとう)。
ココ<http://fantasy.kitunebi.com/tokusetu.html>から見れます。色んな人が来てくれるといいなぁ。


それからそれから、幻想研では今年の新歓号でも、「幻想研の100冊」と題してブックレビューを行いました。
著者かぶりは認めないという向こう見ずな制限を加えてしまったため、当初はどれだけのレビューが集まるか不安だったりもしたのですが、最終的にはけっこうな量の企画になりました。っていうか冊子に収まりきらない……(汗)というわけで、紙面の都合で新歓の冊子には収まり切らなかった100冊め以降のレビューをこれからひと月くらいかけて順次掲載していく予定です。
№1〜100までのレビューは新歓で配布する冊子で読めますのでおたのしみに!
さて、ずいぶん前置きが長くなったけど、こっから下がレビューです。はじまりはじまり。(みよしくにこ)


№101
ちーちゃんは悠久の向こう』 日日日 新風舎

繊細な思春期に心揺れる中高生は実にもろく儚いものだ。幽霊を見たいとばかりこぼしていたちーちゃんこと歌島千草もただの一学生にすぎない。世の中の定理なんてどんな科学者だって解き明かせないしそもそも論理なんて愚かな大人の杓子定規に決まってる。弱冠18歳にして4つの新人賞をかっさらった著者:日日日も天才鬼才と謳われながら、その当時は無慮な現実におぼれる一学生にすぎなかったのではないか。悠久の名を冠する主人公とちーちゃんの日常、それはまさしくボーイミーツガールであり、それなのにこの渦巻く灰色は何なのだろう。背中から打たれるこの衝撃は最悪の後味。(樫屋)

ちーちゃんは悠久の向こう (新風舎文庫)

ちーちゃんは悠久の向こう (新風舎文庫)