Le;0

あんまり近況みたいなことばっか書いてるわけにもいかないんですかね。
でもたまにはこういうのもいいんじゃない? チラシの裏だけどさ。
まあ、本の話でもすれば許してくれるんだろ?
そんなわけで六塚光の「Le;0 灰とリヴァイアサン」ですよ。


Le;O-灰とリヴァイアサン- (一迅社文庫)

Le;O-灰とリヴァイアサン- (一迅社文庫)

ラノベです。ほら、なんかお堅い本ばかりってのもどうかと思って。
作者の六塚光は割と実力のある人でして、角川スニーカーから出したタマラセでデビューした作家です。代表作はこれと「レンズと悪魔」かな? 何故か一迅社の「ペンギン・サマー」も有名。なんでだろう、円城が読んでたからか?
六塚光の得意とするものは残虐バトルであるというのが私の認識で、本人もそんなことを言っていた記憶があるのでたぶん合ってるんじゃないかな。
と言っても、極悪非道のバトルとかいうわけではなく、美少女の顔面に拳を叩きこんで鼻の骨をへし折るだとか、女の子の四肢がもがれるとかそういうのがある程度にすぎません。普通普通。
よくわからないという人はまず「タマラセ」を読んでいただきたい。超能力バトルものと思いきや、基本的には武器を具現化させる能力者同士のバトルで、鎌とか棍棒とか手甲とか鉄扇とかを手にした登場人物がぶん殴ったりしあうだけの話なんで。
えーと。で、「Le;0」ですか。
これは最近一迅社から出したシリーズもので、吸血鬼(基本的に美少女)が海獣と闘う話です。もちろん基本的には身一つでバトるぜ?
舞台はポールシフトという大災害後の世界。分断され、各地が海に沈み、日本は個々に孤立した数百の島国にわかれています。それを統合しようという組織がいくつかあり、ある島に流れ着いた主人公はその島がそれら組織に統合されず、独立を保っていこうとすることに手を貸し、共に海獣や組織と闘う、っていうのが大筋。
海獣はもちろん人間には手も足も出ない存在で、だからこその吸血鬼。その怪力でめりめりと海獣を肉塊に変えていく。
ただ、吸血鬼だけに日光の下に出ると灰になるなど弱点はあり、知略を尽くして闘う主人公の様子を描く――なはずがなく、基本的には単純な肉弾戦。
だからこそ爽快感に溢れているのですし、それに、設定も根底はわかりやすいので単純に楽しめます。一昔前のハリウッド映画的と言いますか。とにかく、単純な暴力に酔いしれていただきたい。
んー、こんなところかしら。
またどうでもいい話だけど、余裕があったら近いうちに森田季節を読み直したい。ベネズエラとか読んで萌え死にたい。
禾原でした。