『夢十夜』

 こんばんは。本日は『夢十夜』の読書会を開きました。
 『夢十夜』は夏目漱石による連作短編で、地域によっては教科書に掲載されている作品ということもあり、漱石の作品としてはなかなかの知名度のようです。「こんな夢を見た。」という書き出しに、覚えのある方も多いのではないでしょうか。今回の読書会では全十夜の中でも特に、漱石の無意識研究で注目を集める第三夜と、不可思議な印象を読み手に与える第四夜をとりあげました。

 読書会自体は新規入部希望者も交え、しめやかに行わせて頂きました。主催者として学ぶところも多い読書会でした。精進します。
 各夜に顕れる漱石の精神や、掌編における象徴的モチーフの読解を中心として議論を進めていったのですが、なかなか各人が納得できる読解に行き着くことはできなかったというのが印象です。
 しかしこの会を通じて、参加者の方に少しでも新しい夢十夜の読み方を提供できていれば、幸いに思います。本日はお付き合い頂き、ありがとうございました。

弐式