夢日記を書こうと思いたちこうして文章をタイプしているのですが、実は私は見た夢を覚えていることがほとんどない、のでした。
覚醒したときはいつも、何か楽しい夢を見たなという漠然とした思いだけが残されており、夢の断片ですら思い出すことが、どうやらできないようなのでした。
ただ、起床した直後になんとなくこんな気分だな、と思いを巡らしているうちに、ふと、夢の記憶が浮かび上がってくることもあるのです。
あるいはそれは捏造されているのかもしれませんが、あまり大した違いではないでしょう。
今朝、朝食のパンを焼いている間にアバレンジャーのオープニングテーマを唐突に歌いたくなったのです。
そうして歌っていると、降ってわいたように夢の記憶が突如、鮮明に思い出されたのでした。
「それダイレンジャーだから」
どうやら私は叫んでいる、のでした。
「だからダイレンジャーだって言ってるだろ」
その二つの台詞以外にはまったく思い出すことができませんでした。
言いようのない喪失感に私はさいなまれました。悲しい……そう、とても悲しかった、のでした。