ブログ始まりました。

最初くらいは真面目に書かなきゃいかんやろ、ってことでお堅い本のレビューでも。
そんなわけで平山瑞穂のラス・マンチャス通信ですよ。ファンタジーノベル大賞受賞作なんで知ってる人は知ってるはず。ってもたぶん知らない人も大勢いるだろうので写真でものっけときませう。
ほい。

ラス・マンチャス通信

ラス・マンチャス通信

いやあ、いつ見ても良い表紙です。ファンタジーノベル大賞作品は半分くらいが売ることを目的としているとは思えない表紙ですが、これは良い。すばらしい。表紙の良さでこれにかなうものといったら、井村恭一のベイスボイル・ブックくらいしかないのではないかと、これは私の個人的な意見ですが。
まあ、今文庫版が出てますし、そもそも書店で見かけることはないと思います。
タイトルもこれはこれで秀逸なのですが、本文との関連は割と薄いです。平山瑞穂的には決まったぁ!って感じかもしれませんが、最後まで読んでもあんまりピンときません。
五章(だったような気がする)からなる作品で流浪の運命を背負った主人公がずぶずぶと非日常(我々の現在生活している世界を日常世界としたときの)に少しずつ確実に絡めとられていく話です。(たぶん)
なんの変哲もない家族の中、いないものとして扱われている奇妙な兄がいる、という点に日常世界とのずれは始まり、次の奴が棲む町あたりでずれは決定的になります。3章の終盤あたりで明らかに主人公がバッドエンドまっしぐらであり、彼の転落人生から目が離せません。
レビューとか言っておきながらめっちゃ漠然としているのは、これを読んだのが半年前だからなんですよね。べっ別に最近ラノベばっか読んでるわけじゃないんだからねっ。
まあ、真面目な話、私の読了したファンタジーノベル大賞受賞作の中で(と言っても、10作に満たないけど)最高傑作だと思うんですよね、ラスマン。太陽の塔? あれは別軸の評価でしょう。
平山瑞穂の作品の中でもかなりの傑作です。これと張り合えるのはデボラのデボラか魅機ちゃんくらいなのではないかと。

ところで、これは内輪ネタなんすけど、ブログ始まりますっていうからわくわくしてたのに更新されてないじゃない。仕方ないけど代わりにやってあげたんだから、感謝しなさいよね。べっ別に管理人のためなんかじゃないんだからっ。か、勘違いしないでよねっ。
とりあえず、誰が更新したかわかるようにどっかに記名するシステムにする?
カテゴリーにしてもいいし、本文の最後に明記してもいいかもだけど。
この文章は禾原の提供でお送りしました。